婚約破棄の慰謝料を280万円減額した事例

目次

ご依頼前の状況

概況

  • ご依頼内容
    婚約破棄慰謝料請求(請求された側)
  • ご依頼者様の年代・性別・職業
    30代/男性/会社員
  • 相手方の年代・性別・職業
    30代/女性/会社員
  • 主な争点
    慰謝料の有無・金額

謝罪するも、慰謝料請求が届く

ご相談者様(男性)は交際相手と交際を解消する際、ご相談者様に大きな非があったわけではありませんでしたが、交際相手のご両親に自宅に謝罪に来るよう告げられ、ご相談者様は自宅に行き、真摯に謝罪を行いました。

しかし、交際相手及びご両親の怒りはおさまらず、婚約破棄の慰謝料300万円を請求する内容証明郵便がご相談者様の自宅に届き、どうすればよいか分からなくなり、当事務所にご相談にお越しになりました。

ご依頼の結果

確かに交際期間は6年間と短くなく、結婚も視野に入れた交際でしたが、婚約指輪の購入や新居の準備、結婚式場の予約など結婚に向けた具体的な行動はなく、結婚を約束したような事実もなかったため、法的に婚約は成立していないと思われるケースでした。

そのため、我々は、婚約は成立しておらず、婚約破棄を理由とする慰謝料は認められないと交際相手側に主張しました。

その結果、慰謝料を支払うことなく解決に至りましたが、ご依頼者様の希望もあり、早期解決のために解決金名目で20万円の支払いを行うことで合意しました。

解決のポイント

明確な婚約が無かった点を主張

一般的感覚からすると、将来結婚することを約束して交際すれば直ちに「婚約」が成立するように思うかもしれません。

しかし、仮にそのような事実があったとしても、法的に「婚約」が成立したといえるかはケースバイケースとなります。

例えば、婚約指輪を購入したり、結婚式場を予約するなど、結婚に向けた具体的な行動があれば、婚約が成立したという結論になりやすいといえます。

ただ、今回のケースでは、そのような行動はなかったうえ、お互い結婚を意識はしつつも結婚を約束しあったような事実もなかったため、明らかに婚約は成立していないと考えるべき事案でした。

よほど悪質でなければ、
支払い義務は発生しない

仮に婚約が成立していないとすると、交際の解消で慰謝料が発生するケースはよほど悪質な場合に限られます。

我々として慰謝料の支払義務は存在しない旨を明確に主張していき、その結果として、大幅な減額を実現できたものと考えます。

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